初投稿はできた——でも、誰も来ない。
アクセス数「0」という現実に、静かに削られていく。
“読まれる”という意味を、まだ知らない。
第四話「誰にも読まれてないんだけど…」アクセス0が続く現実と見えない原因
「……できた」
夜の静けさの中。
最後の一文を打ち終えて、澪は小さく息を吐いた。
画面には、自分の書いた文章が並んでいる。
ぐちゃぐちゃで、整ってはいない。
それでも——初めて“形”になった。
指先が、ほんの少し震えている。
公開ボタンが、やけに重く見えた。
澪
……やってみよう!
クリック。
それだけで、何かが終わって、何かが始まった気がした。
紬が、横から顔をのぞかせる。
紬
これで…読まれるの?
澪は少しだけ笑った。
正直、分からない。
でも——読まれる気がしていた。
あんなに悩んで書いたんだから。
誰か一人くらい、来るだろう。
そう思っていた。
——数分後。
澪は、もう一度画面を開いた。
アクセス数。
そこに表示されていたのは——
「0」
一瞬、理解が遅れる。
いや、まだ早いだけだ。
投稿したばかりだし。
そう思って、少し待つ。
——10分。
——30分。
画面を更新するたびに、同じ数字が出る。
「0」
紬が、ぽつりとつぶやく。
紬
……誰もいないね
胸の奥が、少しだけチクっとした。
静かに、削られる感覚。
“書いたら読まれる”と思っていた。
でも現実は——違う。
澪は画面を見つめたまま、動かない。
数字は、変わらない。
時間だけが、進んでいく。
何かが、足りない。
でも、それが何か分からない。
紬は首をかしげる。
紬
どこにあるの?これ
その一言で、空気が変わった。
——どこにある?
確かに。
このブログは、どこにあるんだ?
ネットの中?
でも、それだけじゃ届かない。
“見つけてもらう”って、どうやる?
澪の中で、違和感が広がる。
書くことばかり考えていた。
でも——
“読まれる仕組み”を、何も知らない。
それが、はっきり見えた。
澪は、ゆっくりと画面を閉じる。
指が、少しだけ止まる。
悔しいとかじゃない。
ただ——分からない。
その感覚が、一番重かった。
紬はそんな澪を見て、少しだけ不安そうに言う。
紬
……これ、意味あるの?
その言葉が、深く刺さる。
答えられない。
でも——やめる理由にもしたくない。
澪は、静かに息を吐いた。
そして、小さくつぶやく。
澪
……やってみよう、もう少しだけ
その言葉には、前よりも少しだけ重さがあった。
“書けば読まれる”は、違った。
じゃあ——どうすればいい?
答えは、まだ見えない。
でも——疑問だけは、はっきりした。
画面の向こうには、まだ誰もいない。
それでも、澪の中で何かが変わり始めていた。
“書く”だけじゃ足りない。
その意味を、これから知ることになる。
次回:
第五話「レビュー書けば売れるでしょ?」って思った日——1ヶ月やっても0円だった理由
▶ 前回:
第三話「書こうとしても何も出てこない…」
▶ シリーズまとめ:
「半年で稼げなきゃ終わり」って言われた日——お金ゼロからのブログ|1ヶ月まとめ


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